バレエ 三角骨を取り除く手術をした初!

バレエをしている人なら三角骨障害という言葉を聞いたことがあるかも知れません

今回は初がこの病気になり、1年半前に手術をした時の話を書こうと思います

 

 

三角骨障害とは?

バレエで三角骨と言えば、踵の少し上にある骨をさします(手にも三角骨はあるそうですが)

三角骨過剰骨とも呼ばれ文字通り本来ない過剰な骨で、距骨後方の突起が成長期にしっかり骨癒合しなかったり、繰り返し踵骨と衝突することによって突起が剥離した状態のものです(健常者の10%くらいの人にあると言われています)

この三角骨は通常の生活では支障はありませんが、バレエのようにつま先立ちで足首に負荷がかかる動作を続けていると、三角骨が踵骨と距骨に挟まれて痛みがでます

三角骨障害は三角骨が形成された後の障害であるため、10代半ば(中学生くらい)頃から発症する可能性が高くなります

自覚症状~手術までの経緯

初は高校生くらいから冬の寒い時期に左足が痛むことがあり、何日か動かさないでいると治まるといった感じで、寒さでアキレス腱が固まっているのかと思っていたそうです

この頃はレッスンの回数が週4~5回程度でしたが時間は1レッスン2時間程度だったので、そこまで酷使してはおらず、痛かったり治まったりの繰り返しで、まさか三角骨を疑うことはありませんでした

※アキレス腱が痛むときは三角骨障害の疑いもあるので念のためレントゲンを撮ることをお勧めします

けれど、ベラルーシへ留学してからは週6日、4~5時間のレッスンやリハーサルをこなしていくうちに足への負荷が大きくなり常に痛い状態でした

そして留学1年目を終了して一時帰国した初は、日本で通っているバレエスタジオの発表会に出ることになりました

ゲネプロの時は普通に踊っていたのですが、本番当日の朝、起きてきた時には歩くのも無理なくらい痛みが酷くて、"今日はもう踊れない"と、、、

とりあえず会場へは行き本番直前のリハーサルはやらず、気力で何とか本番は踊りきりました!

一時はどうなることかとヒヤヒヤしましたが、初曰く"踊っている時はアドレナリンが出ていて痛みをあまり感じなかった"とか(笑)

そして発表会後に整形外科を受診し、レントゲンを撮ったところ三角骨障害と判明しました

治療方法

保存療法・・・テーピングなどで動きを制限したり酷い場合は痛みを伴う動きはしないようにする(要は動かさずに安静にしているのが一番)

痛みが酷いときは鎮痛剤や注射を打つ場合もありますし、鍼治療もあります

また、間違った体の使い方を根本的に改善するためのトレーニングを取り入れたりもします

手術療法・・・三角骨を手術で摘出する

初はこの時点でベラルーシでの留学がまだ2年残っていました
海外でまた痛みが酷くなりレッスンを受けられないのは困るので、ベラルーシへ戻る時期を遅らせて、手術をすることを選びました

手術

かかりつけの整形外科で大学病院を紹介してもらい、手術をすることになった初

手術の2日前に血液検査と心電図をとり、手術前日にはPCR検査をしてコロナ陰性を確認した上で、その日の午後に入院、翌日の午前中に手術をしました

コロナの為、親は病室へは行けず手術当日も初1人で臨みました

何かあった時のために、主人が近くの駐車場に車を停めて待機はしていましたが、、、

手術は内視鏡手術で全身麻酔をして行いました
アキレス腱の両脇に5mm程度の穴を開けて骨を取り除きます

初の場合三角骨が大き目だったので小切開を加えて取り除きました

一年半後の傷跡がこちらです↓↓↓

 

左側から骨を取り出したので、少し傷跡は左の方が大きいですが、思ったほど目立ちはせず、1年半経った現在ではかなり薄くなっています

手術は1時間半くらいで終了し目を覚ましましたが、全身麻酔だったため夕方くらいまでぼうっとした感じだったようです

手術も成功し術後も順調だったため、2日後には退院しました

(当初入院は5日間の予定でしたが、4日で退院できました)

術後

初の場合は退院1週間目と3週間目の2回、経過を診てもらうため通院し、それ以降はかかりつけの病院でリハビリを始めました

ネットなどで検索をすると、術後2~3日後からは出来る範囲で足首を動かしていかないと、アキレス腱が固まってプリエ(バレエの動作)などができなくなってしまうという記事を見て急に心配になり、主治医の先生に相談しました

すると痛みがある程度なくなるまでは安静にするよう言われたので、初は退院後2週間は何もせず安静にしていました

2週間目には歩くことはできたので、できることだけでもやれれば(一日でも早くベラル-シヘ戻らなければという思いがあったので)と、体を動かすためにレッスンへ行ったのですが、痛みが酷くて断念!
やはり早すぎたようで、バレエの先生とも相談してもう少し休むことになりました

結局1ヶ月近くは何もせず安静にしているだけで、手術から25日後にリハビリを始めると同時に、レッスンを再開しそこから1ヶ月半後にベラル-シヘ戻りました

通常、三角骨の手術をすると復帰は早くて3ヶ月くらいからと言われているようですが、初も手術から2ヶ月半後にベラル-シヘ行き、学校では痛みがあまりに酷い時は休んだりもしたようですが、ほぼ通常通りレッスンを受けていて(受けざるをえなくて)、荒療治ではあったと思いますが、徐々に元の状態に戻っていきました

まとめ

手術をするか保存療法を選択するかは、(症状の程度や立場、状況によって違ってくるとは思いますが)本当に悩むところだと思います

初に今の気持ちを聞いたところ、手術をして本当に良かったと言っています
現在は痛みも全くなく、思いきり足を動かすこともできるそうです

初の場合はバレエをずっと続けていく気持ちがあったため、保存療法でいつ痛みが再発するか不安なまま踊るよりも手術をして原因を取り除いてしまった方が、気分的にもスッキリしたのだと思います
また手術の場合、元の状態に戻るまでは多少時間がかかりますが、長い目で見れば学生のうちに手術をしておいて良かったと思っています

※これはあくまで個人的な感想ですので参考程度に読んでいただければ幸いです