春節~江の休暇~

最近「ブラッシュアップライフ」というドラマにハマっています

バカリズムが描く脚本がとにかく面白い!
微に入り細を穿つ笑いがちりばめられており、見ている私たちをワクワクさせてくれます

主人公演じる安藤サクラが不慮の事故で命をおとすのですが、来世でも人間に生まれ変わるべく徳を積むために、同じ人生を2週目、3週目と繰り返し、人生をブラッシュアップしていく様が描かれています

幸い前世の記憶があるらしく、これから起こるであろう周囲の人の災難を妹や友人の言動で思い出し、未然に防いで徳を積んでいくのですが、、、その度に安藤サクラ演じる近藤麻美が心の声で「ナイス、なっち!」などと友人達の名前をいいながら小さくガッツポーズする姿が何とも言えなくて、にんまりしながら毎週楽しみに見ています

 

さて、タイトルの「春節」ですが、江が通っている台湾の大学は2学期制で、1月の2週目くらいまでがテスト期間で、それが終わると春節を絡めたお休みが5週間位あります

去年の夏は台湾に入国した際の自主隔離(コロナ対策)がまだあったため帰国はせず、今回約1年半ぶりに日本へ帰ってきました

 

帰国中はパスポ-トの更新やら美容院や皮膚科へ行ったりと、日本でやらなければならない個人的なタスクはもちろんあったのですが、休暇の大半は人気絶頂のアイドルさながらの過密スケジュールで友達と会っていて、そんな江を見て茶々や初が”マネージャーをやってあげたのに~”と冗談で言っていたくらい(笑)
2学期が始まるため台湾へ戻る江を空港で見送った後、果たしてこれは夢だったんじゃないかと思うくらい!怒涛の5週間だったなあ~

 

いろいろあった江の休暇ですが、そんな中で文句なしで第1位のエピソードをひとつ!いやふたつ!

 

江が下宿している場所から空港までは、バスと電車を乗り継いで2時間半近くかかります
帰国前日に”明日は何時に出るの?”という問いに、”台北駅で美味しいと評判のパイナップルケーキを買うから、5時半には起きて始発のバスに乗る”と返答が

”そんなに早く出るの?まあ、フライトまでに余裕があった方がいいものね”などと会話をして電話を切りました

 

・翌朝9時半(時差が1時間あるので台湾は8時半ころ)

”そろそろ台北に着くころかしら?LINEしてみようかな?”とふと頭をよぎったのですが、雑事に追われてそのままに

・日本時間10時半:茶々を送迎中、江から電話がかかる

ハンズフリーで電話を取ったのですが、車内に”やらかした~”と江の第一声が響き渡る

”何々?どうしたの?”という悠長な問いに"寝坊して今から出る!!!"とのこと
”えええええっ~" 一気に緊張感が、、、
乗り継ぎ良くても45分前のチェックインにはギリギリ間に合わないかもと言うので、とにかく家にいるお父さんに電話して、チケット変更できるか聞いてみて~と、、、

 

そこからはスリルとサスペンス(これは無いか)のドキドキハラハラの時間が過ぎてゆく
取り敢えず江には空港へ向かうよう指示を出し、主人はチケットの変更ができるか調べると、江の買った航空会社の日本行きの便は、江が乗る予定だったフライトが最終で今日の変更は無理!一瞬、今夜は台北に1泊?とよぎったり

幸い別の航空会社で日本行きの便があり、せっかく格安で購入したチケットを丸々無駄にしてしまうことになるけれど、背に腹は代えられぬ!

クレジットカ-ドが使えなかったりなど、途中何度か冷や冷やする場面があったけれど、主人が悪戦苦闘した結果、何とかチケット確保!
その後、座席指定が上手くできなかったからと、もう一度サイトを覗いたところ、既に満席になっていたらしく間一髪といったところでした!
「ナイス、お父さん!」

 

取り敢えず今日中に帰国することはできそうなので、元の便に乗れるかどうかチャレンジはしてみると江から連絡がありましたが、世の中そんなに甘くは無く、当初の予定より3時間あとの便で日本に到着しました

この話には後日談があって、、、到着ゲ-トから出てきた江の手にはしっかりとパイナップルケーキが握られていました
”いつ買ったの?”と聞くと
江曰く”電車の中でお店の場所をネットで必死になって確認し(たまたま改札口の側にあったということもあり)、10分の乗り換え時間の間に即効で買って電車にも間に合ったんだよ”となんとも誇らしげで、、、
確かに異国の地で、そのようなチャレンジをして成し遂げたことは凄いと思うけれど、よ~く考えてみて!江が寝坊さへしなければ普通に買えてたんだけどね

 

それにしても今朝、江に連絡しようかと思った時になぜ私はそれを実行に移さなかったのか?そのことが悔やまれて悔やまれて
今後ふと降りてきた心の声を絶対無視しないと、この時固く誓ったのですが、、、

のど元過ぎれば何とやら・・・
数週間後、凝りもせずにまたやらかしてしまうとは!

 

台湾に戻る前日、”薬は持った?お土産は全部入ったの?”など、ちょこちょこ声は掛けていましたが基本、荷物に関してはノ-タッチの私でした
唯一、今回パスポ-トを更新したのでビザが無いからどうしたらいいかと心配していたので(今思えば意味不明なのですが、この時点ではまだそのことにすら気づかず)、留学中パスポート更新経験者の初に聞いたところ、”古いパスポートを持っていれば多分⁉大丈夫だよ”と心強い回答あり
この時、パッキングも手伝った方がいいのかなと一瞬よぎったのですが、私より江の方が全然旅慣れているし、そこまですることもないよねと思い直したのが後の祭り


さすがに前回と違って寝坊することもないだろうけれど、余裕を持って早めに出たほうがいいよねと言うことで、当日は早起きをして支度をし、初をバイト先へ送った足でそのまま空港へ向かおうと主人、私、初、江の4人で早々に出発!

道路も空いていて予定通り、かなり早めに空港へ到着
荷物があるので江と私は入口で降ろしてもらい、主人は車を停めに駐車場へ

チェックインカウンターへ行くとまだ前の便のお客さんが列を作っており、江の乗る便は別のところに札が立っていて、1組のお客さんがそこで待っていました

チェックイン開始までまだ30分はありましたが、早めに済ませてあとはゆっくりしようという事で1番目のお客さんの後ろに並びパスポ-トを出そうとしたところ
”あれっ?もしかして居留証を忘れたかも”と手荷物を広げて慌てて探し出す江
”えっ何?居留証って何?”とパニクる私
そこへ車を停めた主人がやってきて、”とにかく落ちついて!もう一度手荷物探してみて!無ければまだ時間はあるので取りに帰るから”

その時、茶々が今日は11時からバイトだと言っていたのを思い出し、家に電話をして確認してもらうと、案の定、江が思っていた通りお財布の中から居留証が
「ナイス、茶々!」

 

家にあると確認できたため、茶々にはそのお財布を玄関に置いておくようにと指示を出し、主人は滞在時間わずか5分で家に引き返すことに

 

江が無事にチェックインできるかどうかは全て主人にかかっており、後に残された江と私ができることは唯々祈ることのみ!
と、その前に腹が減っては・・・ということで二人でサンドイッチを食べながら、江の弁明を聞いてみると


居留証は常にお財布に入れてあったのだけれども、新しいお財布にしようと昨夜、中身を入れ替えたそう
その時、”居留証はパスポ-トと一緒にしておいた方が良いかも!”と思いつき、新しいお財布には入れなかったところまでは理解できたけれど、なぜかそのまま古いお財布から出さずに机の引き出しにしまったそうで、、、


そして意思疎通がなされていなかったことも、一つの要因でした
江がパスポ-トの更新をしたことを気にしていた時に、我々はビザがパスポ-トに付いている事が前提で話をしていたのですが、よくよく聞いてみると台湾は6ヶ月以上の留学で居留査証(ビザ)を受けている留学生は居留証の申請をするそうです
なのでこの1年半の間に居留証(カード)を取得していたことを知らなかった我々は、古いパスポ-トを持って行けばなどと、意味のないやり取りをしていたようで


兎にも角にも、前回の『寝坊して飛行機に乗り遅れた騒動』で自分の直感には従おうと心に誓ったはずなのに、”もう子供じゃないんだから私がいちいち口を出したら嫌だろう”という思いを優先してしまったのが悔やまれてしょうがない!次回からは絶対、指差し確認をしながら一緒にパッキングをしようと改めて誓ったのでした!

 

そんな話をしながらそろそろかなあとチェックインカウンターを覗きに行くと、既に係りの人がどんどん片付けを始めていて、、、
”まだ時間まで30分はあるのに~”と思いつつ、主人と連絡を取ると、”あと15分くらいで着くから並んで待っていて、順番がきたら『必ずチェックインするから』とお願いして”と言われ江は列に、私はつい先ほど降ろしてもらった場所で主人が到着するのを待つことに

思ったより早く居留証を受け取ることができ、空港入り口から格安航空会社のチェックインカウンターまで全力疾走!(したつもり)
それまで何もしていなかった私ですが、今日イチで力を出し切った3分間、やり切りました!

 

江に居留証を手渡した時には、江の後ろに3人組の男性が1組並んでいただけ
アクシデントがなければ2番目にチェックインしてたのにね

 

とにかく無事チェックインができホッとしたのも束の間、受付の人にはすぐに入って搭乗口へ向かってくださいと半ば脅され、江はあっという間に保安検査場へと消えていったのでした

想定外の出来事が度重なり、この写真がなければ夢かうつつか疑ってしまうほど(笑)

 

本当なら十分なくらい別れを惜しむ時間があったはずなのに、なんともまあドタバタな出国となり、主人に至っては、駐車場に今から停めても間に合わないだろうとそのまま車で待機してもらっていたので、電話で”行ってきます”と一言(笑)

 

冒頭の「ブラッシュアップライフ」の話に戻りますが、主人公の近藤麻美は来世で人間に生まれ変わるために必死で徳を積むのですが、この短期間で2度も江のピンチを救った主人は確実に来世は人間でしょうね(笑)