パ・ド・ドゥとはバレエ作品の中で男女二人で展開される踊りです
さらにグラン・パ・ド・ドゥと言うのは通常のパ・ド・ドゥとは区別されていて「くるみ割り人形」や「眠りの森の美女」のような古典バレエの最大の見せ場になっています
グラン・パ・ド・ドゥはアダージヨ・ヴァリアシオン・コーダの3つの部分にわかれていてこの形式は19世紀後半にマリウス・プティパによって完成されました
☆アントレ(入場)
☆アダ-ジヨ(ゆっくりしたテンポの曲に合わせて男女二人で踊る)
☆男性ヴァリアシオン(男性のソロ:ジャンプや回転などダイナミックさが特徴)
☆女性ヴァリアシオン(女性のソロ:繊細さ、優美さが特徴)
☆コーダ(テンポの速い曲に合わせて、二人で高度な技術を披露する)
このように構成されているものをグラン・パ・ド・ドゥといいます
パ・ド・ドゥを踊るには当たり前ですが、相手のダンサ-がいなければなりません!
インタ-ネットが今のように普及していなかった昔は、一度来ていただいたゲストの方の口利きで紹介してもらったりしていましたが、今では多くのバレエ団へネットで出演依頼ができるようになっていて、生徒とのバランス(身長差)やゲストの方のレパートリーなど、細かいプロフィールが事前にわかり、さらには顔の好みも選べるので(笑)、便利な世の中になったものです!
しかし当然費用もかかってくるわけで、、、
内訳としてはリハ-サル代(通常発表会当日までに10回程度行います)、男性ゲストの衣装・クリ-ニング代、交通費等があげられます
これらを基本生徒が負担するのですが、娘たちの通っているバレエ教室は教室の方からも一部負担してくれていて、合わせてゲストの方にお支払いしています
なのでこれもお教室よって本当にさまざまだと思うので一概には言えませんが、茶々が払った金額は通常の発表会代金×2といったところでしょうか
茶々が初めてパ・ド・ドゥを踊ったのは中学2年生でした
演目は「コッペリア」でした
(コッペリアのあらすじを簡単に紹介します)
【第一幕】
陽気な村娘のスワニルダと婚約者のフランツ
ある日、人形職人のコッペリウスの家のバルコニ-に座って本を読んでいる可愛いらしいコッペリアにフランツは恋をしてしまいます。
当然スワニルダとフランツは喧嘩になり、コッペリアに嫉妬したスワニルダは女友達と一緒にコッペリウスの家へ忍び込みます。
【第二幕】
コッペリウスの家にはさまざまな人形がありました。そして少女たちはコッペリアも人形だと気づきます。
そこへ帰ってきたコッペリウスに見つかり少女たちは逃げ出しますが、スワニルダだけカーテンの奥へ身を隠しました。
そんなこととも知らず、フランツがコッペリアを一目見ようと窓から家の中へ忍び込んできます。フランツを見つけたコッペリウスはまたもや怒りますが、ふとあることを思いつきます。
兼ねてからコッペリウスは、人形コッペリアに命を吹き込みたいと思っていたので、フランツを酔わせ魂を抜き取ろうと計画します。
そしてカ-テンの奥からコッペリアを連れてきて魔法をかけようとしますが、この人形、コッペリウスの企みを阻止するためにスワニルダが変装していたのです。
スワニルダはコッペリウスの思い通りにはさせまいとコッペリア(人形)のふりをしてからかいます。その騒動で目を覚ましたフランツはコッペリアが人形だったと知り、スワニルダに謝罪をして二人は和解をすることに。
【第三幕】
スワニルダとフランツの結婚式当日
村人たちが二人をお祝いします。
「時の踊り」・「曙の踊り」・「祈りの踊り」・「仕事の踊り」・「結婚の踊り」・「戦いの踊り」・「平和の踊り」と祝福が続きます。
そして最後にスワニルダとフランツのグラン・パ・ド・ドゥが披露されます。
発表会では第三幕の抜粋が多く、全幕踊るバレエ教室はほとんどないと思いますが、、、
第一幕ではコッペリアはバルコニーで本を持ち、微動だにしません!(人形なので)
第二幕では様々なからくり人形が動き出すのですが、その動きがとてもコミカルで見どころがたくさんあり、お子さんでも楽しめるのでぜひ全幕を観にいって頂きたいものです!!
話を茶々のパ・ド・ドゥに戻すと
ゲストとの1回目のリハ-サルは茶々がどのくらいの事ができるのか様子をみる感じで行われましたが、当時の茶々は全くと言っていいほど筋力がなくて、、、
初めてのリフトで怖いのもあったのでしょうが、筋力もないのでヘニョヘニョでした(笑)
よく何㎏くらいまでなら男性はリフトできるのかという話になりますが、極端な話60㎏の女性でも体幹がありきちんと体の引き上げができていれば持ち上ると言われ、たとえ40㎏でも全体重を男性に預けてしまっては、かなり負担がかかるようです
なので、この時もゲストの方から”茶々は軽いから何とでもなるけれど、、、”
と言われ続けていました!ほんと、大変だったんでしょうね(笑)
お仕事とはいえ、感謝しています!
初回のリハ-サルの様子からは発表会までにどうにかなるとは到底考えられませんでしたが、そこはやはりプロ!
無理な振り付けは少し簡単なものに直しつつ、尚且つ優雅に踊っているように見せてくれる!
この”優雅に踊っているように見せてくれる”って、とっても大事です(笑)
さらにお年頃だったこの時期の茶々
異性と手をつなぐのも何となく抵抗があったようで、リハ-サル中はずっと”笑顔で”と言われていました(これは踊る以前の問題じゃない?)
課題だらけの初めてのパ・ド・ドゥだったけれど、発表会当日はゲストの素晴らしいサポ-トのおかげで笑顔で踊らせて(踊らされて???)もらうことができました!
高いお金を払った分だけ、勉強になったことたくさんあったのでは?